マインドアップWEBセミナー【講座8】

By | 2014年9月11日

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StepⅣでは「チームで更なる生産性を高めるために必要なもの」を理解してもらうために、円滑な人間関係があってこそ個々の力は活かされる、そのために意識しておくべきコミュニケーション術についてをお伝えします。

講座8.接客・営業にも活きるプレゼンテーション技法

テーマ57 成果を生む組織とそうでない組織との違い

2020東京五輪最近、日本代表チームやアスリート達が、世界で戦って勝利するというシーンを目にすることが増えたように感じるのですが、皆さんはどう思われますか。選手の体格や精神面などの個体能力も、少しずつ向上しているとは思いますが、それよりも、日本が国を挙げての組織力を発揮するようになったことが大きいのだと思います。また、2020年の東京五輪誘致が成功したことも組織の力によるもので、まだ記憶に新しいところだと思います。
では、成果を生まない組織と、生む組織との違いは何かと考えれば、組織の実体が「グループ」であるか「チーム」であるかがその違いなのではないでしょうか。「グループ」とはメンバー個々の力の足し算が全体の戦力なのですが、協力「チーム」はそれが掛け算となる、そこが決定的な違いだと思います。つまり、目標達成に向けて、個々の持つ能力をいかに連携(掛け算)できるか、それが組織力と言うことなのでしょう。
所属部署が目指す目標達成に向けて、無関係な社員などは一人もいません。接客・営業職は企業の収益に直結する仕事ですから問題はないのでしょうが、いわゆる事務方など、企業の収益には直接関わっていないと自覚しがちな人達も、目標達成に向けてどれほどの主体性を発揮できているか。それが成果を生む組織とそうでない組織との違いだと思います。

【3POINTS】
catch056・仕事の上で成果を出したければ、個の力を伸ばすこと以上に組織力を高めることを重視
・個々の力が互いの役割を補完し、能力を高め合えるような仕組みや環境整備をする
・プレゼンテーション力は接客・営業職に限らない、人と関わる全ての仕事の上で発揮するもの

 

テーマ58 人称を意識して伝える(Iメッセージ・Youメッセージ・Weメッセージ)

例え同じ内容のことを言っていても、言い方次第で全く違ったもの(内容や印象)が伝わるものです。そのポイントが「人称」であり、伝えたいメッセージの主体(誰が、誰に)を明確にするということです。コミュニケーション能力(特にプレゼンテーション力)の高い人は、この3つを以下のように意識的に使い分けていますので、まずはそれを理解して実践できるようにしましょう。
ねぎらいYouメッセージは、「あなたはすばらしい」、「あなたはよくがんばった」というようにメッセージの受信者が「あなた」となるメッセージのことで、I メッセージは、このYOUメッセージのあとに「私はとてもうれしい」、「私はあなたが誇らしい」というように発信者の感情を付加するメッセージのことです。また、Weメッセージでは、更に、「みんなも喜んでいた」、「課長や部長もご機嫌だったよ」などのようにメッセージの発信者を広範囲に広げるメッセージのことになります。
このケースは人を褒める場合ですが、逆に人の行動や考えを正すようなケースであれば、YouメッセージとI メッセージとの使い分けはとても重要です。「あなたの営業成績はどうして上がらないんだ」と言われるよりも、「私はあなたの営業成績が上がらないことが心配だ」と言われる方が、受け取り手にとっては威圧的な印象を受けることなく受け入れ易いため、その後の行動の変化が期待できるものとなります。

【3POINTS】
catch056・「Iメッセージ+Youメッセージ+Weメッセージ」、リーダーが人を褒めて動かしたい時に効果あり
・壊れた人間関係の改善や、クレームへの対応などにおける人称(YouとI)の意識は要注意
・営業の場合なら「御社のために」とか「あなただけに」といったYouメッセージも効果的

 

テーマ59 非言語(聴覚・視覚)コミュニケーションを駆使して相手に伝える

アルバート・メラビアン(心理学者)による研究によると、『言葉の内容と表情(もしくは声質)が矛盾している場合に、聞き手は言葉と表情のどちらに重きを置くだろうか、ということを検証した結果、表情に重きを置く人が55%、声の質に重きを置く人が38%、言葉の内容に重きを置く人が7%だった』、ということが判りました。そして、この研究結果をもとに、バーバル(言語的)コミュニケーションと、ノンバーバル(非言語的)コミュニケーションといった「情報伝達」という観点から、博士の研究とは関係のないところで解釈して広まったものが、現在よく聞くところの「メラビアンの法則」だと言われています。
メラビアンの法則バーバル(言語的)コミュニケーションとは、会話や文字、印刷物などの言語によるコミュニケーションのことです。また、ノンバーバル(非言語的)コミュニケーションというのは、声の質(高低)とボリューム、速さとテンポ、抑揚や間、見た目や服装、しぐさやジェスチャー、表情と視線などのことです。
これをビジネスシーンで考えてみると、チラシ広告やダイレクトメールなどだけで伝わるものは7%に過ぎません。そして、営業マンが顧客にセールストークをする際に、もしも相手と直接会わずに電話で伝えるとすれば、視覚情報の55%が伝わらないため、効果は最大でも半分以下ということになります。

【3POINTS】
catch056・言語情報(Verbal):話す言葉そのものが相手に伝えるコミュニケーション効果は7%
・聴覚情報(Vocal):声の質(高低)とボリューム・速さとテンポ・抑揚と間による効果は38%
・視覚情報(Visual):見た目や服装・しぐさやジェスチャー・表情・視線による効果は55%

 

テーマ60 伝わりやすい表現技法(ビジュアル・キャッチコピー・箇条書き)

企業内では様々な情報伝達が行われています。他者に対して効率よく効果的に、しかも正確に(時には誇張して)何かを伝えたい場合、文字情報を中心としたメディア(レジュメやパワーポイントなど)の内容構成における伝わりやすさは、次のような順で増えることを知っておきましょう。
単なる活字の羅列 < 箇条書き入り < キャッチコピー入り < ビジュアル入り
Microsoft Word - 文書 1社内向けの計画書や報告書などに限らず、社外向けのチラシ広告やホームページなどを作る際には、これを十分に使い分けることです。
また、チラシ業界で常識とされている『Zの法則』なるものも有効です。それはチラシを見るときの人の目の動きはZ型であるという習性を利用したもので、見せたい内容をZ型にレイアウトするという手法です。つまり、まずは左上にビジュアルを配置して目を引き、右上にそのキャッチコピーを見せ、絶対にこれだけは伝えたいというものを中央に、最後に左下から右下にかけて付加情報をレイアウトするというものです。

【3POINTS】
catch056・ビジネス文書(報告書、計画書、事業提案書など)は読みやすさと理解のしやすさにこだわる
・文字の大きさ、太字や色使いなど、読み手の立場や年齢などに合わせた配慮をすること
・チラシ制作には『Zの法則』が基本、プレゼンテーション用のパワーポイントにおいても同様

 

テーマ61 初めの20秒で相手の心を掴み、60秒で話の概要を伝え切る

エレベータ皆さんは「エレベータートーク」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。これは、もともとシリコンバレーの起業家が、投資家に対して自分のアイデアを売り込むために、エレベーターに一緒に乗っているわずかな時間の中で、自分のビジネスプランを端的に伝えた事から生まれたと言われるものです。
例えば、いつも忙しそうに飛び回っている上司に、自分の話を聞いてほしい場合、何の配慮もなく長々と話していると、「で、何が言いたいの」とか「結論を先に言ってくれ」とか言われるのが落ちです。
一番ですから、1分で話したい骨子(概要)を伝え切るということを心掛けましょう。その後で、その骨子の肉付けを相手の反応を伺いながら、時間の許す中で展開します。
また、営業先などではもう一工夫が必要になります。それは、相手の聞こうとする気持ちが上司に話す時よりも更に厳しいものだからです。こんな時は、話したい骨子(概要)を伝えるための1分間の中の最初の20秒は、その先を相手が聞きたいという興味付けが出来るものでなければなりません。そして、1つの伝えたいことは3分間で完結するように考えましょう。また、伝えたい内容のボリュームが多くて複雑な場合には、全体をパーツに分けてこの3分間のつながりとして構成します。
先のテーマの「Zの法則」に置き換えれば判りやすいかもしれませんが、ビジュアルが最初の20秒の部分、キャッチコピー込みで1分間、伝えたい内容込みで3分間ということですね。

3POINTS】
catch056・エレベータートークと言われる会話手法を使えば、忙しい相手にも効率よく効果的に伝わる
・1つの話を3分間で伝え切る構成にし、20秒で興味を持たせ、60秒で骨子(概要)を伝える
・伝えたいボリュームが多い時は、3分間程度の複数の話の連続として全体構成を考える

 

テーマ62 プレゼンは、まずTCM(Turget・Contents・Medhia)を明確に

プレゼン1社内向けでも、社外向けであっても、プレゼンテーションをする際に、まず考えなければならないことはTCM(Turget・Contents・Medhia)を明確にするということです。伝えたい内容の全体構成を検討する上で、最初に考えなければならないことは、この3つ「誰に・何を・どんな手段で」です。これがブレてしまうと、相手が望まない情報発信に終わったり、効率よく伝わらなかったりするからです。
このTCMは、プレゼンの相手がどんな人なのか(何を求めているのか)がはっきりしている時は問題ないのですが、それが不明瞭であるとか、また、対象者が多いと言う場合には十分な検討が必要です。

【3POINTS】
catch056・聞き手が少なければTCMは考えやすいが、人数が多くなるほどに十分な検討が必要となる
・対象者が多くなった時には「全員に伝えたい」を諦めて、「この人に伝えたい」と対象を絞る
・絞り方は80対20の法則を用い、本当に理解してほしい対象者にフォーカスしたTCMとする

 

テーマ63 プレゼンは、3ステップトーキングと5ステップトーキングを使い分ける

面接試験皆さんは就活の際の面接試験において、志望動機や自己PRを求められた時、伝えたい話の展開をどのように組立てたでしょうか。恐らくは、話したいことの結論、経験やエピソード、最初に話した結論部分の印象付け、というような3段階で全体構成を考えられたと思います。先のテーマ60や61にも通じることなのですが、プレゼンテーションをする際もそれと同様に考えます。
5ステップ基本的には3段階(3ステップトーキング)なのですが、伝えたい内容によっては5段階(5ステップトーキング)を使います。
3ステップトーキングとは、テーマやキャッチ⇒エピソードや具体例⇒伝えたいことの内容
5ステップトーキングとは、困ったこと⇒気付き⇒行動⇒解決した⇒伝えたいことの内容
後者についてはスピーチやセミナーなどでよく見られます。伝えたいことの内容が、自ら直面した困難な経験をもとに、気付きと行動によってその問題が解決できたというようなもので、特に対象者の興味がない、または薄いと思われるような局面などで使われる手法です。

【3POINTS】
catch056・基本的には、エントリーシートの志望動機や自己PRなどでも、3ステップトーキングが使われる
・相手の関心が低い場合や、聞きたくない話をする時には5ステップトーキングを用いると効果的
・大事なプレゼンやスピーチの際には、3ステップトーキングと5ステップトーキングを織り交ぜる

 

テーマ64 プレゼンには、GIFT(Gap・Inpact・Focus・Thanks)の法則を使う

プレゼント皆さんもセミナーや講演会などにおいて、心から感動した経験が何度かあると思います。そんな人の心を揺さぶるような話には、どんな工夫がなされているのでしょうか。
印象に残る効果的なプレゼンにするためのヒントとして、GIFTの法則(公演家 平野秀典氏)を紹介したいと思います。GIFTとは文字通り贈り物と言う意味ですが、目の前の人に自分が伝えたいことを気持ちを込めて贈るためには4つのポイントがある。その4つのポイントの頭文字を並べるとGIFTとなるということです。その4つとは、Gap(相手の期待以上の意外性)、Inpact(強烈ではなく記憶に沁み込む深い印象)、Focus(焦点を整え、過去ではなく未来をポジティブに伝える)、Thanks(感謝の気持ちを贈る)です。また、「二人称トーク」という、大勢の人を相手に話すとしても、たった一人の大切な「あなた」に話しているという意識を持つことの大切さも教えてくれています。
講座8は講座7の「人間関係を円滑にするコミュニケーション技法」を受けて、人に伝える「プレゼンテーション」に関するテクニックをお伝えしてきました。多種多様な人との関わりを通じ、所属する組織の目的を果たすことが企業人に求められるものです。そこに円滑な人間関係がなければ、例え瞬間的に成果を出せたとしても、決して長続きするものではありません。単なるプレゼンテーションテクニックとしてだけではなく、より良い人間関係構築のために、これらの技法を活かしてもらいたいということが、本講座で一番お伝えしたかったことです。

【3POINTS】
catch056・Gapを見出し、Inpactを与える演出で、人の欲することを思いがけない形で伝えることが出来る
・Focusを絞り、Thanksを込めて贈れば、また話をしたいという関係性を強めることができる
・大勢の人を相手に話す時でも、「二人称トーク」を使えば多くの人の心を引き込むことが出来る

感謝

 

 マインドアップWEBセミナー(全8講座)はこれで終わりです。
 最後までお付き合いいただいたあなたには心から感謝いたします。
 企業人として歩まれる(歩まれている)あなたに、少しでも参考にしていただけるなら幸いです。

 

 

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